―アメリカでは「アイキア」
お手頃価格とスタイリッシュなデザインの「イケア」の家具はアメリカでも大人気。リフォームが流行りのアメリカではキッチンから寝室までイケアでオーダーメイドという人もいる。
そんな大人気のスウェーデン発祥のイケアだが、アメリカに進出してから実に30年間もの間、ずっと社名を「アイキア」と発音してきた。これが実際の会社名「イケア」とは全然違う呼び方だと指摘されたのだ。
長い間この名前に親しんできたアメリカ人にとって「アイキア」を「イケア」と呼ぶことのほうが、どう考えても間違えているように感じる。
しかし、今回、イケアのヨーロッパの代表は本来の読み方は最初の文字を「イ」と呼び(「アイ」ではなく)、次の「ケ」を強めに発音(「ケイ」に近い)するのが正しいとはっきりと明言した。
もちろん、イケアの上層部はこの事実を当然知っていて、アメリカという新しい市場に売りこむにあたり、アメリカ英語のアクセントを取り入れた、いわば戦略的に読み方を変更したのだ。
そしてアメリカにイケアが初めて上陸した1985年、「アイキア」と呼ばせることを決めた。
広告においても新しいアメリカのお客様に会社名を覚えてもらうために目玉(アイ)と鍵(キー)と最後に「アー」と言っている人の姿が採用されていた。ここまでされたら、間違って発音していたと言われてもどうしようもない。
「おそらくアメリカに進出した当時、アメリカ人はアルファベットのIをアイと発音するとわかっていてこうしたのだと思います」と、イケアUSのスポークスマンは語った。
実際に彼女はスウェーデンの本社で「アイキアではなくイケアですよ」と何度となく発音を直された。そのたびに、「アメリカではアイキアと発音するんです」と説明しないと自身の会社名を正しく発音できないと思われ、奇妙な目で見られたという。
まだ信じられないというあなた、Youtubeで“IKEA USA TV Commercial”と検索し、どれでも好きなアメリカのCMを見てみよう。CMの最後に自信たっぷりに「アイキア」と言っているのを聞くことができる。
さて、アメリカ人がイケアの社名を正しく読めるようになったとして、残るはイケアにある商品の商品名。これもまた読み方がわからないものが多く、正しい読み方ができているかどうかすらわからない。まだまだ奥が深いイケアである。
―海外の反応
・確かにスウェーデンのコマーシャルでは「イケア」って言ってる!
・“gif”も似たようなもんだろ、今更言われてももう直せない、遅すぎるよ…。
・フランスでは「イケア」だよ。
・何回も自分に言い聞かせればなおせる気がする…。
・知らなかった…。
・英語の母音の発音ルールの違いだね。
・英語の発音としては正しい。
・多くの会社が国によって社名の読み方を変えてる。これは完全にアイキアの責任。
・私はベルリンに住んでたことがあるから、ずっと知ってたよ。
・まあ、別にいいじゃないか、小さなことだよ。
・アイキアは別にどう呼ばれても気にしないと思うよ、商品を買ってくれさえすればいいんだから。
・また「アメリカ人はずっと間違ってきた」シリーズか!もう指摘するのはやめてくれ!
・そうなると…iPhoneはイフォネか?
・「イクキア」だとずっと思ってた…。
・まあ、これが初めてじゃないからさ、こういうこと、よくあるよ。
・オランダでは「アイキア」と呼んでたと思うけどなぁ。
・ここはアメリカ、私たちはアメリカ人、だから「アイキア」が正解。